こんにちは。
2023年11月13日にJOYSOUNDの新モデル「JOYSOUND X1」が発売されました。
発売直後の新機種をいじり倒してきましたので自分なりにレビューしてみます。
X PARKは一部サービス開始前の為、今回はカラオケ部分のみの感想となります。
《JOYSOUND X1公式サイトはこちら》
本体
こちらがJOYSOUND X1本体です。
ブラックを基調としたカラーとなっており、JOYSOUND f1を彷彿させる色ですね。
最近のJOYSOUNDは青色のMAX2や水色とシルバーのMAX GOと、良く言えばポップな、悪く言えばおもちゃっぽい感じがどうしてもあったのですが、
今回の機種はフラッグシップモデルに相応しい見た目になっていると思います。
また、従来と変わった点はツマミの位置。
JOYSOUNDはf1シリーズから上下左右の4ツマミ構成を続けているのですが、今回はツマミ位置がハの字に配置されるようになりました。
そして、物理ボタンが削減され、【曲を探す】【演奏操作】【予約確認】【採点】の各ボタンがタッチパネル上に配置されるようになっています。タッチパネルのサイズはMAX GOと変わらず10.1インチです。
演奏中の楽曲情報表示は左下から左上に変更。
ここの配置は2015年のJOYSOUND MAXからずっと同じでしたが、今回から8年ぶりに変更され、フルモデルチェンジ機種だということを感じられて良いですね。
HDMIの入力端子が前面に設けられ、マイク入力端子が1口から2口に増えました。
ここは競合であるLIVE DAM Aiから既に反映されているものなので真似したのでしょう。
HDMI入力はパススルーモードに対応しており、ゲーム機等を接続しても遅延なく楽しむことが出来ますね。
前面パネルは10°傾斜するようになりました。
カラオケボックスでは一部の店舗で見かける神棚配置を除いて、自分の目線より下にコマンダが設置されていることが殆どなので良いと思います。
ソフト・コンテンツ周り
この機種の一番の目玉が「X PARK」だと思いますが、X PARKレッスンとパーティに関しては現時点ではまだ使用できません。
2024年1月のサービス開始を予定しているとのこと。X PARKプレイは遊べます。
X PARKプレイに関しては「人狼やろうぜ!」「早押しクイズやろうぜ!」等となっており、JOYSOUND MAX GOから遊べたコンテンツが引き続き搭載されています。移植なので今回は省略します。
音源
従来のX-LebenからX-LebenⅡに変わっています。
テロップ
従来は若干細く感じるフォントでしたが、横幅が広くなっています。
アルファベットに関しては従来より細くなりました。
何故かテロップ位置が微妙に上がっています。
ひらがな、漢字に関しては見やすくなったと感じますが、アルファベットはかなり細くなってしまったので見づらくなってしまった気がします。
採点
分析採点AIが分析採点AI+に変わりました。
採点結果画面の演出が変更されています。
全国採点に関してはアバターが廃止されたことによってうたスキのプロフィール画像が表示されるようになったほか、歌唱後の結果発表の演出が変更されています。
キョクナビ
黒色だったP2000の色違いみたいな感じです。
寸法はP2000と全く同じで、P2000より20g軽くなりました。それ以外は色が違うだけです。
充電器は従来と同じなのでP2000のものが流用出来ます。
トップ画面も従来のデザインから一新。上部にあったタブが左に移動しています。
P3000はX1のみの対応で、他機種には使えないほか、P2000をX1で使用することもできません。
DAMのTM10(2012年発売)はまだ最新機種まで使えるというのに、2017年発売のP2000は6年でサポート終了。MAX2からMAX GOのたった2世代しか使えなかったナビということになります。
後述するP3000の使用感がアレなのでP2000も対応させるべきだったと思います。
歌ってみた(使ってみた)
予約リストの背景に映像が流れており、新機種なんだなぁと感じさせてくれます。
右側のアイコンにはうたスキのプロフィール画像が表示されます。DAMみたいな感じになりましたね。
今回使用したマイクは新しいWM-650ではなく、旧モデルのWM-630だったのですが、
歌い心地はJOYSOUNDらしく、声がよく通って歌いやすいです。
キョクナビが使いづらい
とにかくコレに尽きる。
従来の機種では画面の上部に【曲を探す】【採点】【うたスキ】などのタブが設けられていましたが、今回から上部のタブは廃止され、画面の左側に似たようなものが配置されるようになりました。これが非常に使いづらい。
従来のP2000にあった上部タブ
今まで上部のタブがあったことによって選曲中でも採点の予約やうたスキマイルームを開くことが出来たのですが、今回からトップ画面に戻らないと選べなくなりました。
今回の新キョクナビ(P3000)
「どの曲を歌おうか」と悩んでる最中にうたスキマイルームを見たり、ふと入れ忘れていた採点ゲームを入れたりってことがあったのに、一々トップに戻らないといけないのはめちゃめちゃ不便ですし、従来と違ってトップ画面に戻ると選曲しようとしていた画面が保持されず再度イチから検索しないといけません。
X1本体はいいにしても、このナビが非常に使い勝手悪いですね。
— るふとぷ (@rufutopu) 2023年11月15日
上部にあったタブが無くなったので、うたスキマイルームに入るには毎回トップページに戻る必要があります。
採点ゲームも同様、演奏終了後でも保持される採点を入れるには毎回トップページに戻らないといけません。 pic.twitter.com/oeYu4otQxc
うたスキのボタンや採点ゲーム一覧ボタンを左のタブに常時表示していればまだいいのですが、何故それを配置しないのか。
また、指を大きくスワイプしてスクロールを止めると止めた部分がタップ判定になってしまい、コレの影響で誤タップが多発します。
スクロール中に止めるとタップ判定になるのがかなりのイライラポイント pic.twitter.com/5aYOx9ef9l
— るふとぷ (@rufutopu) 2023年11月15日
しかもリリース直後なのに既に読み込みが遅い。候補曲や検索結果が中々表示されない現象が結構発生しました。
不安定なのか利用中に接続が切れる事もありましたが、切れると強制的にトップ画面に戻されます。コレが表示されたら検索やり直し。
あと何故か接続切れて突然この画面表示されたけど、強制的にトップページ戻されるのは中々イライラしますね...
— るふとぷ (@rufutopu) 2023年11月15日
切れたら切れたで一々知らせず、裏で再接続試みるようなシステムではダメなのか? pic.twitter.com/s4bTPvuCHH
従来のP2000のUIはとても使いやすく、トップ画面のデザインも良かったので戻してほしいです。
曲名は全て表示される
以前の機種では曲名が長い曲に関しては省略されていました。
曲名が長い曲を入れてみると...
なんと全部表示されるんですねw
アーティスト名がめっちゃ小さくなっちゃうのは気になりますが...w
X-LebenⅡは従来と殆ど変わらない
日本フィルハーモニー交響楽団の演奏が使用されているとのことですが、歌ってみても従来のX-Lebenとの違いはあまり感じませんでした。
音源を録音して比較もしましたが、違いはよく分かりませんでした...(というかホントに変わったのか...?というレベル)
私の場合、アニソンメインで歌うので変化が感じ取れなかっただけかも知れませんが、f1からMAXになった時みたいな大きな変化は全く感じません。
(演歌だとしても...違い気づくのかな?)
分析採点AI+(笑)はお察し
長くなりそうなのでまた別で記事にしようと思いますが、名前からお察しの通りです。
フルモデルチェンジ機種とは思えないですね。
全国採点GPも変わらないかなぁ...
— るふとぷ (@rufutopu) 2023年11月15日
これはマイクの影響もあるだろうけど、曲の最後の方になるにつれて欠けやすくなってる気がする...?(気のせいだとは思いますが) pic.twitter.com/Bef32rSzqN
演奏開始時間が少し早くなった
MAX GOでは楽曲を転送してから演奏が掛かるまで結構時間がかかっていました。JOYSOUND X1ではちょっと早くなってると思います。
従来モデルと比べて、予約リストから曲名表示までの時間は短くなったと感じますが、曲名が表示されてから演奏が始まるまではそれなりの時間はかかる印象でした。
曲によって変わるのもそうですが、LIVE DAM Aiの演奏開始時間が早すぎて特別早いとも感じません。
ツマミ部分の作りが気になる
本体のデザインは良いのですが、ボリュームを変えるツマミ部分に触れて感じる質感の低さ。
DAMと違って引っ張って取れることはなさそうですが、MAX GO以前の機種では感じなかったグラつきを結構感じるので建付けもあまり良くない気がします。
ツマミ部分の内側は窪んでいるので内側にもホコリが溜まりそう。
コストの兼ね合いもわかりますが、フラッグシップモデルなのであれば手を触れる部分の質感にはもう少しこだわってほしかったなぁと。
何故か収容曲数が減っている
JOYSOUND MAX GOのときは40万曲弱あった収容曲数が、JOYSOUND X1では33万曲程度と表示されています。
JOYSOUND X1の収容曲数
JOYSOUND MAX GOの収容曲数 ※2023年8月時点
新機種のほうが楽曲数が増えるのは間違いないと思うのですが、ここに関しては謎です。みるハコなどのコンテンツをカウントしないようにしたのでしょうか?
というか、このX1の情報表示画面雑すぎませんかね...w(す◯っとを思い出す)
総評
まずX PARKが使えないこと、フルモデルチェンジ機であることを念頭に置いての評価であることをご理解いただければと思います。
カラオケの機械なのにカラオケの根幹にあたる部分の進化が非常にしょぼく、素直に残念だなぁというお気持ちです。
DAMは最新機種が出ると映像コンテンツや楽曲を大量投入することが多いです。
最新機種でないと映像が出ない楽曲があったり、新しい採点ゲームを攻略する為に最新機種を指名したりと意味がありますが、単にカラオケを楽しみたい人にとって今回の機種は...
・採点ゲームは前モデルとほぼ同じ
・音源(音質)も比較してもよくわからないレベルの変化
・楽曲数はMAX GOと同じ(X1限定曲も無さそう。映像追加も無さそう。)
と、X PARKしかこの機種を選ぶ理由を特に感じないのに、そのX PARKもパーティとレッスンはサービス開始の1月以降でないと遊べないので現状この機種をわざわざ指名して歌うメリットはほぼありません。1番のウリにした機能なのであれば遅れてでもリリースに合わせるべきかと。
ましてや、スナック等の夜のお店でX PARKを使うイメージが全く湧きません。
音源や採点も変わっていると言いますが、違いがわからないレベルで変わっていると言われても...という感想です。
「カラオケはずっと前から完成形になっている」というのもわかりますが、DAMと比べて映像コンテンツや採点ゲームが弱いのは事実なので、そこを改善してくれても良かったと思うんですよね。
前回のJOYSOUND MAX GOもフルモデルチェンジにしては微妙な進化だと感じましたが、名前と中身から漂うマイナーチェンジモデル臭からあまり気にならなかった部分もありました。でも今回は見た目も名前も誰がどう見てもフルモデルチェンジ機でしょう。
それもあってカラオケ部分のコンテンツ強化を期待していたので残念です。
そして極めつけは出来の悪すぎるキョクナビです。
・統一感がなく、洗練されていないホーム画面
(従来は上部タブで集約されていたものがホーム画面に散らばってしまった)
・うたスキページにはトップに戻らないと入れない。
・採点ゲームの常時選択もトップ画面からでないと選択できない。
・スクロールを指で止めるとタップ判定となってしまう。
・リリース直後なのに既に読み込みが遅い。(映像流れてるわけでもないのに...)
・互換性皆無(現状X1専用ナビ。MAX GOも非対応)
・通信が切れると強制的にトップ画面に戻される
こうした点、もっと改善の余地があると思います。
悪いところばかり挙げましたが、勿論改善したり進化したポイントもいくつかあります。
・予約から演奏までの時間が若干短縮(個人差あり)
・HDMI入力端子が前面に配置。パススルーにも対応
・テロップの視認性の向上(個人差あり)
・キョクナビ(P3000)の起動時間の短縮
・純正マイクがコンデンサーマイクに。レシーバーも4本対応
・うたスキ動画が音声のみに対応
・画質の向上(4K映像に対応)
・60フレーム対応(採点演出ムービーだけ?)
ただしこれらがX1を指名する理由になるかというと微妙なところです。
カラオケの付加価値を提供するのも良いですが、歌いたいからカラオケしに行く人が大半なのですから、まずは他社より劣っている映像コンテンツや採点ゲームを改善してから取り組んでいただきたかったですね。
辛口評価となってしまいましたが、私の気持ちを汲んでいただければと思います。
X PARKのサービス開始後にはX PARKの記事も公開する予定ですが、アップデート等で今挙げた点が改善していれば嬉しいです。
ここまで見ていただき、ありがとうございました。
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