2019年12月。とある一つのカラオケ機種が姿を消しました。
その名は...
すきっととは
「すきっと」とはカラオケまねきねこを展開するコシダカホールディングスが開発した独自のカラオケ機種です。
2014年頃から2019年までの約5年もの間、カラオケまねきねこでのみ設置されていました。
すきっとは「Smart Karaoke Internet Terminal」の頭文字「SKIT」からなったものですが、後述するようにスマートだとは全く思えないです。
そんな私はすきっとを2回しか使ったことがありません。
すきっとの特徴はこんな感じです。
コレ見て「うわ新しい試みだ!」と全く思えないのは他社のカラオケ機種(DAMやJOYSOUND)では既に似たようなサービスがあると思ったからです。
唯一当たり前ではないのは本体に電源、ログオフスイッチしかないこと。
(しかしながらコレまた不具合が起きたときに苦しめられるのです...)
すきっとのメリット
- コラボ企画のキャンペーンを多く行っていた印象(コースターが貰えたりなど)
すきっとのデメリット
- 曲が少ない(正確に調べたことはありませんが2万曲程度との噂)
- 音が悪い(HyperJoyやUGA以下)
- 本人映像やアニメ映像がほぼない(アニメ映像に至ってはマクロスFくらいしかなかった気がします)
- 選曲タブレットの操作性が悪い
- 採点がゴミ(ビブラートすると減点されるゴミ仕様)
- 画質が悪い(HDMI接続ですら最大720p出力)
- 背景映像の数が少ない上に曲とは無関係の映像が流れる(しかも何故か海外の映像ばかり)
- インターバル中勝手に再起動される(DAMなどとは違いキャンセル不可)
- バグが多い
- バックコーラスがない
- UIがゴミ(背景真っ黒、アニメーション皆無)
- 曲間BGVに流れる広告のやる気がない(半年以上前に放送開始したテレビ番組の宣伝映像がずっと流れているなど)
- アニメ映像曲は採点不可
- すぐハウリングする
- アニメの曲なのに何故か実写映画化した作品の映像が流れる(例:四月は君の嘘)
- 本人映像と書いてあるのに肝心の映像が出てこない
- 音程バー下の歌詞表示が雑すぎる
- 転送してから画面が切り替わるまで遅い
他にも細かいところを言えばたくさん出てきますが、かわいそうなのでこの辺に...
それでは一部を細かく紹介していきます。
- 曲が少ない
- 選曲タブレットの操作性が悪い
- 採点がゴミ
- 画質が悪い
- インターバル中勝手に再起動される
- バグが多い
- UIがゴミ
- アニメの曲なのに何故か実写映画化した作品の映像が流れる
- 本人映像と書いてあるのに肝心の映像が出てこない
- 音程バー下の歌詞表示が雑すぎる
曲が少ない
噂によると2万曲程度しか入っていないとのことです。
現在DAMが25万曲、JOYSOUNDが30万曲程度入っているんですが、すきっとはこれらには到底及びません。
すきっと「シャルル」ないのはあかんやろ...
— るふとぷ@カラオケ (@rufutopu) 2019年6月8日
ボカロで一番歌われてる曲じゃないかな。 pic.twitter.com/mn2QloZcmv
ボカロでは多分1位2位を争うほどの人気曲(?)の「シャルル」もありません。
マイナー曲はおろか、有名な曲ですら普通に入ってないことが多かったのです。
選曲タブレットの操作性が悪い
選曲タブレットはまさかのAmazon Fireタブレットを使用しています。
それもカスタムではなく、アプリがそのまま入ってるだけです。
そしてこの予約画面なんですが、キー設定とテンポ設定が分かりづらい。
他社は#5とか+3とかわかりやすくなっているのにどうしてそこを真似しなかったのだろうか...
また、予約画面自体も一画面では収まっておらず、ガイドメロディー変更なども下にスクロールしなければいけません。
音量調整も本体から出来ないのでこの使いづらいタブレットから操作せざるを得ません...
採点がゴミ
採点項目は音程のみ。この時点でお察しなのですが、しゃくり、こぶし、ビブラートをすると音程が外れて減点されます。
また、感度が良すぎるのか間奏中もマイクの入力から音程バーに反映されます。(これが地味に気持ち悪い)
だから間奏中にマイクを切らないとこんな感じになります。
またムカつくのが、こんな適当な採点ながらすきっとの紹介動画にて、
「すきっとは楽譜の音程に合わせて評価するありのまま採点!」
「原曲に近いサウンド!そして、新アルゴリズムを採用したリアル採点に挑戦!」
と謳っているところ。
確かに悪い意味でありのまま採点(音程だけなので)なのかもしれませんが、音程だけの採点とビブラートすら減点する癖に「新アルゴリズムを採用したリアル採点」とは何を抜かしてるんでしょうか。
あと「原曲に近いサウンド」だって??
一生カラオケ機器開発しないでくれ...
画質が悪い
すきっとの出力解像度は最大でも720pです。
これは2007年発売のPremier DAM、2006年発売のHyperJoy WAVEと同じレベルです。
しかしながらHDMI出力されているだけならまだいいのです。
それがコンポジット出力だと音程バーの下に表示される歌詞が潰れて悲惨なことになります。
また、背景映像に関してはビットレートが低いのか川の映像が流れたりなんかするとノイズが酷く絶望的です。
すきっとの背景映像は風景が多く、そういった映像だとあまり気にならないのですが...
インターバル中勝手に再起動される
曲を予約せずしばらくしていると画面が急に暗くなって
「システム安定化のため画面を消去して再起動を行います」との画面が。
この間は予約することが出来ません。
似たようなものはDAMにありますが、すきっとと違ってキャンセルすることが出来ます。
それはそうです。カラオケボックスにおいて、時間制で入っているのに歌えない時間があるなんてとんでもないことです。
しかしすきっとはそんなのお構いなしに再起動します。
というか、システム安定化のために再起動なんてロクに作られていない証拠では...?
バグが多い
すきっとはよくバグります。
特に映像関係。スプリッターの故障なのかコマンダ側の故障なのかわかりませんが、すきっとは結構頻繁に映像が途切れたりします。
他社のカラオケ機器と違ってディスプレイが本体にないのでコレも不具合解決の足かせとなり...
ペアリング関係でも色々苦労しまして、映像すら出なくなったりして何回も再起動させたことも。電源ボタン下のランプが点滅したところでこれがどういった意味なのかもわからないしでホントに困ったものです。
歌唱中テロップサイズを変更しすぎると何故か歌唱後に歌唱中のテロップが表示されるバグや、背景映像が消えるバグなど...
探せば大量にあったと思いますがとりあえず不具合が多いのです。
背景映像が表示されないバグ発生しましたw pic.twitter.com/UrlEP6frUP
— るふとぷ@カラオケ (@rufutopu) 2019年6月8日
これ「ぼなぺてぃーと・S」という曲の歌詞なんですが、すきっとって演奏中に歌詞表示設定をいじりまくると曲の最後に何故か歌詞が表示されるバグがありましたw
— るふとぷ@カラオケ (@rufutopu) 2020年10月12日
(通常、曲の最後になると作詞者と作曲者のみ表示されます) https://t.co/nTkxxqbzEP
UIがゴミ
説明が面倒なのでまずは画像を見てください。
※2014年頃のカラオケ機種です。20年前のカラオケ機種ではありません。
背景画もアニメーションも皆無。私のTwitterのフォロワーさんもすきっとに関してのブログを上げていたと思いますがこの採点結果画面を見て
「うんこ~~~~~~~~~~!!!!!」
と叫んでおりましたw
そりゃ叫びたくなります。
流石に商品として手を抜きすぎですよね...
これでは高得点を取ったときの嬉しさも損なわれるでしょう。
ちなみにBGMとか効果音もありません。歌唱後無音でこの画面です。
口が悪くなりますがはっきり言ってゴミ。
また、採点不能だとこんな画面が表示されます
これがまた無音で出てくるのでビビります。
アニメの曲なのに何故か実写映画化した作品の映像が流れる
皆さんは「四月は君の嘘」という作品をご存知でしょうか。
アニメ化や実写映画化もされましたが、アニメ版のOP、ED曲でも何故か関係ない実写映画版の映像が流れます。意味不明です。
すき○とのサービス終了が話題になっているみたいなので、すき○とでアニメ「四月は君の嘘」オープニングテーマ曲の「光るなら」を流したときに流れる背景映像をご覧ください。 pic.twitter.com/rHxntDp6YX
— るふとぷ@カラオケ (@rufutopu) 2019年11月23日
しかもコレ、約1分30秒の予告映像(?)をリピート再生しているだけなので演奏中に同じ映像が3回も流れます。
本人映像と書いてあるのに肝心の映像が出てこない
千本桜に本人映像を示す(と思われる)「(本)」という表記があったので予約してみたんですが映像は出てきませんでした。
以前配信されていたのかもしれませんが、配信終了したあとほったらかしにしてるのではないかと思います。
音程バー下の歌詞表示が雑すぎる
ぴこぴこぴこぴこぴこぴこwww pic.twitter.com/sr2wDpa5Ur
— るふとぷ@カラオケ (@rufutopu) 2019年6月7日
これは「
この曲が特殊とはいえ歌詞がかぶってしまうのはどうなのでしょうか...
もうキリが無いのでこの辺りで終わりにしますw
というわけで史上最悪のカラオケ機種「すきっと」の紹介でした。
個人的にはよくコレが5年も持ったなと思うのですが、サービス終了してほんと良かったと思います。
あのカラオケまねきねこがこんなカラオケ機種を出していたというお話でした。
ご覧頂きありがとうございました。
るふとぷ評価
最悪:★☆☆☆☆
Twitterはこちら
おまけ
【お知らせ】
— るふとぷ@カラオケ (@rufutopu) 2019年11月23日
すきっと、サービス終了のお知らせ pic.twitter.com/OJdSEGESbL
このツイート内の画像はすきっとの公式HPをスクリーンショットしたものですが、サービス終了に関して言及されています。(現在はHPアクセス不能)
その中で「すきっとくそと書かれるたびちょっと凹み」と書いてあるのですきっとはクソだとコシダカ側も認識してたんだろうなと思います。
しかしながらこんなクソ機種を作ったのはそちら側なので何がいけなかったのかをしっかりと振り返って反省してもらいたいものです。(何故か上から目線)