2024年1月14日(日)、ところざわサクラタウンにあったネットカフェ兼カラオケ店の「ニカケルサン」が閉店しました。
筆者はグランドオープンした2020年11月に一度利用しており、ブログも執筆した店舗なのですが、たった3年ほどで閉店となってしまいました。
今回はニカケルサンの何がダメだったのか、自分なりに考えてみました。
私はカラオケしか使っていませんのであくまでカラオケ視点になることをご了承ください。
ニカケルサンオープン時に利用した当時のブログ
立地の悪さ
ニカケルサンのある「ところざわサクラタウン」はJR武蔵野線の東所沢駅から徒歩10分という立地にあります。
近くも遠くもないと思われがちですが、東所沢駅周辺にはまねきねこといった競合店も存在します。
このJR武蔵野線というのもまた微妙な路線でして、首都圏を走る路線は大体池袋や新宿、渋谷、上野、東京駅などといった大きな駅を通ってるイメージですが、この路線はそういった駅は通っておらず、東京23区内すら通っていません。(京葉線直通で東京行きはあるが、かなり遠回りで現実的ではない)
その為、イベントで遠方から来る方は勿論のこと、23区に住んでる人からしてもアクセスが悪いのです。
電車の本数もとても多いとは言えず、日中は1時間に6本ほどのダイヤとなっています。
強気な価格設定、強気な料金プラン
以前ニカケルサンの記事を書いた際は「高すぎる」というお話をしましたが、私が利用した時の料金表がコレです。
全プランワンドリンクオーダー制なのはいいとして、下のオプションを見てください。
「ソフトドリンク&アルコール飲み放題」と記載されています。
そう、ソフトドリンクとアルコール飲み放題がセットになってしまっているんですよね。
ニカケルサンのコンセプトやターゲット層を考えたとき、大人数でワイワイすることを想定していたんだと思いますが、これではアルコールが飲めないグループでも強制的にアルコールが含まれた高いプランを選択せざるを得ない状況でした。
そういったカラクリでアルコールを飲まない人でも平日夜のフリータイムの価格が3190円とボッタクリ価格になってしまったのです。
流石にこのプランはマズいと思ったのか、閉店末期には下記の料金表に置き換わっていたようでした。
私が利用していた平日の深夜フリータイムは無くなり、ソフトドリンク飲み放題とアルコール飲み放題が別で設定されるようになっていました。
このときに私が使っていたら、2000円ちょいで済んでいたと思いますね。
末期は通常のカラオケボックスとさほど変わらない料金でどのユーザー層でも使いやすいプランになっていたと思います。(閉店しちゃったけど...)
謎のフロア構成
通常のカラオケボックスはソファーのある部屋がメインだと思いますが、こちらのニカケルサンは靴を脱いで部屋に上がるソファーのないフラットルームが大半を占めていました。
ソファー席はなんと1部屋のみ!
同じくカラオケがある大手ネットカフェの快活クラブを見てみると、殆どの部屋をソファー席が占めており、一部がフラットルームといったフロア構成が多いんです。
椅子もないので足が悪い人や靴を脱ぐのが面倒な人には全くオススメできませんでした。
歌唱環境の悪さ
先述の通り、大人数でワイワイすることを想定しているにも関わらず、コラボルームになる部屋が毎回激狭でした。
動画を見ていただけると分かると思うんですが、コラボルーム狭すぎますよね。
二人入って一杯一杯だと思います。
動画内では3つコラボルームが紹介されていますが、どちらもフラットルームかつ激狭部屋です。
私が利用した際はコラボルームではない通常のフラットルームでしたが、この写真見てください。プロジェクターの投影位置、かなり高いです。
座りながら歌唱している目線そのままで撮影していますが、部屋の広さとプロジェクターの映像位置が全く合っていませんでした。
しかも座った状態で歌唱するとラックの上にあるキョクナビとマイクが思いっきり映像に干渉します。
座りながらだと目と首が物凄く疲れるので立って歌うのが大前提ですが、フラットルームなので立ったり座ったりが普通にしんどいです。椅子が恋しい。
テーブルもちゃぶ台のようなテーブルなのでかなり前屈みにならないと行けないんですよね。
そして空調も自由度が無く、部屋ごとの冷暖房の切り替えができません。
冷房しか使えないならまだ何とかなりますが、暖房しか使えない状況になってくると大人数で集まる店舗なら尚更地獄です。
私が利用した際は冷房◯ 暖房✕でしたが、この感じだと冬は暖房しか使えないようになっていた可能性あります。
オープン時期の悪さ
グランドオープンが2020年11月と、コロナが猛威を振るっていた時期です。緊急事態宣言やまん防が何回も出てましたよね。
通常のカラオケボックスは地元のお客さんを味方にできますが、ニカケルサンはネットカフェという側面もある上に立地が立地なのでところざわサクラタウンでイベントがある時だったり、休日でないと集客は狙えなかったと思います。
そのイベントも緊急事態宣言やまん防で思ったように開催もできなかったでしょうし、通常のカラオケボックス以上に苦しい経営だったのではないかと推測します。
まとめ
コロナ禍でのグランドオープンからの強気な料金設定、料金プランでお客さんが中々入らず、歌唱環境の悪さでリピート客があまり居なかったのではないかと思います。
私が利用したのは深夜でしたが、店員さんを除いて他の人に遭遇することは一度もありませんでした。
ところざわサクラタウンはKADOKAWAが運営しているということもあり、アニメ作品などのコラボを積極的に行っていた印象でしたのでいちオタクとしても残念に思います。
そのところざわサクラタウンですが、近頃テナントの撤退が相次いでいるそうでかなり危機的な状況にあると受け取れます。
サクラタウンから撤退した店舗
— 八神スバル (@yagami_subaru) 2023年12月28日
EJアニメホテル
ニューデイリーヤマザキ
さわいち&サクラブルワリー
ニカケルサン←NEW!!
1年以内に宿泊施設、コンビニ、飲食店、カラオケが無くなる場所なのに、一体どこが日本最大級のポップカルチャーの発信拠点なんだよ
ニカケルサンの居抜きに何かしらのテナントが入ることがあるのかすらも怪しい状況ですが、今後の動向を見守っていきたいところです。
ここまで見て頂きありがとうございました。
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